今回は、自分の過去や現在に関わる質問『過去現在質問』を、回答例や答え方の解説をもっていくつか紹介します。
また、回答例の人物は、これまで『頑張ったこと』『自己PR』『志望動機』を書いてきた人と同一人物です。その前提で読んでいってください。
始める前に、改めて、過去現在質問に答えるコツ5つは以下のようになっています。
(4) 最初の『キャッチコピー』は後回し!まずは内容重視!
(5) 『頑張ったこと』『自己PR』『志望動機』と結び付けて奥行きを持たせる!(New!!)
これらをうまく活用していきましょう。
(※ 記事を一通り読み終わったら、今度は記事を参考として見つつ、自分でも実際に書いてみてください。受動的でなく能動的に行動に移すことが重要です)
※ 以下の「or」は並んでいる他の質問にも、同じ内容の回答で対応できるという意味です。
よくある過去現在質問:
Q1. 「あなたの長所は?」or「 他の人より優れているところは?」or「自己アピールをしてください」
これらの質問は『自己PR』と似ており、コツ(4)を特に意識して欲しい質問です。
まずは、だいたいの長所を決めて書きますが、それに縛られず、内容を仕上げることに専念するのがポイントです。
『長所』について答えるとして、回答例としては以下のように言えます。
A1. 「はい。私の長所は行動力です。というのも、私はこれまで、『自己PR』に書いたようなアルバイト先での独自調査だけでなく、被災地でのボランティア活動やアメリカ横断なども、全て自分で資金を貯めて、全力でやってきました。このように、普通の人なら躊躇してしまうことや諦めてしまいそうなことを、一歩踏み出してやり遂げる行動力こそが私の長所だと思っています」(約30秒)
さて、どうでしょうか。
「あれ?マインドその1は?」
と思った方がいると思います。
確かに今回の回答はマインドその1にあまり沿っていません。
なぜこのようにしたかというと、面接は履歴書と違って、会話の中でその都度、情報を追加できるからです。
そのため、エントリーシートや履歴書ほど、1つ1つの質問に対し、ガチガチにマインドその1で固める必要はありません。
どちらかというと、むしろ面接全体を通して、マインドその1を意識して欲しいです。
面接が終わるまでに『経験』『能力』『性格』を平たくバランス良くアピールできていれば良いということです。
また、『長所』に関する質問というのは、わりと序盤で聞かれることが多いです。
『自己アピール』なんかは、最初の挨拶と一緒にするように頼まれることもあります。
よって、今回の回答例では、履歴書に書くことはできなかったけど質問して欲しい項目である、『被災地でのボランティア活動』『アメリカ横断』『自分で資金集めした話』をちらつかせつつ、ちゃっかり『長所』を述べるような答え方をしました。
この答え方は『頑張ったこと』『自己PR』で書いたこと以外に、まだアピールできるエピソードがある場合に有効です。
というか、絶対に用意しておいた方が良いと思います。
公式の資格や表彰でない限り、履歴書の『資格・表彰』欄には書けませんから、向こうから聞いてこない限り、アピールのしようがありません。
よって、このような方法で面接の最初の方に話題提供・誘導をするのもアリだと思います。
実際、私はアルバイトについて質問して欲しくて、このようにしていました。
最後に、他の2つの質問の回答として答える場合は、
「私の長所は行動力です」という頭とお尻の文章を以下のように変えるだけでOKです。
「私の優れているところは抜きん出た行動力です。(中略)一歩踏み出してやり遂げる行動力こそが私の優れているところだと思っています」
「私には人一倍、行動力があります。(中略)一歩踏み出してやり遂げる行動力が私にはあります」
みたいな感じで、頭とお尻を変えるだけで内容はそのまま流用できます。
私は記憶力がないので、覚えておくことを最小限にするためにこうしていました。
Q2. 「あなたの短所は?」
これに関しても、例をもって示します。
A2. 「はい。私の短所は、頼まれると断れないところです。この短所のせいで、グループワークの授業で役割を引き受けすぎて、疲れ切ってしまったことがあります。しかし、「このままではつぶれてしまう」と思い、自分なりに解決する方法を考えました。そして、断れないなら断れないなりに、報告会のときなどに、自分の状況をうまく説明し、仕事の折半を頼むようにしました。結果として、その授業をなんとか乗り越えることができ、短所のカバーだけでなく、物事を分かりやすくまとめて伝える力を養うことができたと思います」(約40秒)
さて、どうでしょうか。
『短所』に関する質問では、押さえておきたいポイントが2つあります。
1つ目のポイントとして、回答例のように、
その『性格』だからこそ、この『短所』になるよね、
と聞いている側が納得できる『短所』で答えるのが良いと思います。
回答例の彼の場合は『頑張ったこと』や『自己PR』で、
周囲に信頼されやすい、人懐っこそうな印象や献身的な『性格』をアピールしてきました。
対して、今回の「頼まれると断れない」なんて『短所』は、
そんな彼だからこそ、ありそうな『短所』に感じませんか?
これが例えば、
「最後まで諦めない強さ」みたいなのを『性格』として主張している人なら、
その『短所』は「頼まれると断れない」よりも、
「何事も完璧主義になりがち」の方が、ぴったりきませんか?
このように、その『性格』だからこそ、見えてくる『短所』を主張すると、
マイナスな側面のことを話しているにも関わらず、
あなたのプラスの面が透けて見え、また、
あなたという人がどういう人なのか、
より幅をもって知ってもらうことができます。
そして、2つ目のポイントですが、
『短所』について、ただ単にマイナスなエピソードを語るのではなく、その『短所』を乗り越えたエピソードをつけてください。これはコツ(2)に該当しますね。
マインドその1でも言ったように、過去現在質問での目的は、あなたを魅力的に見せることなので、話の最後は必ずプラスで締めましょう。
また、それにあたっての語り口ですが、個人的には、
「『短所』を矯正するために、厳しい鍛錬や精神的苦痛に耐え抜いて、問題を解決しました」
というものより、今回の回答例のように、
「『短所』はやはり『短所』のままですが、自分にできそうな別のアプローチから取り組むことで『短所』をカバー(あるいは緩和、改善)して、問題を解決しました」
という口調の方が好みです。
というのも、『短所』というのは、その人の『性格』の一端であって、ときには『長所』にだってなるものです。つまり、表裏一体なわけです。
そんな簡単に正せるものでもないですし、少なくとも私には、前者の語り口だと完璧超人みたいで現実味がないなと思えてしまいます。
なにより、もし採用担当からまで、そのように捉えられてしまったら良くないかなと。
自分の弱さを素直に認められることもまた強さ。
多少、欠点があった方が人間らしいですし、話を聞いていて信用できます。
Q3. 「あなたを一言で表すとどういう人間ですか?」or「あなたは動物だとなんですか?」
こんなの聞かれるわけないと思いますよね。
残念なことに実際に聞かれたんですよね。驚きました。
よって、対策しておくことをオススメします。
別々で作っておくこともできますが、個人的には、最初から動物でまとめておくと、両方の質問に対応できるため良いと思います。
例えば「思いやりのあるライオンです」とか「飛べるペンギンです」とか「社会性のある狼です」とか。
「はい?ふざけてるの?(笑)」と思ったでしょうか。
しかし、これくらいインパクトがあった方が印象に残りやすいと思います。
これらはテキトーに考えたものですけどね。
回答の仕方自体は、Q1『長所』と似たような方法が答えやすいと思います。
そして、Q1同様に、特にコツ(4)に注意してください。
キャッチフレーズは二の次です。先に話す内容を仕上げてから考えましょう。
ついでに私のキャッチフレーズは「考えるマグロ」でした。
どうです?ふざけてるでしょう?
でも、話の内容は、ちゃんと選考全体に繋がるような真面目なものです。
したがって、こんなのでも次の選考に進むことができました。
そう、こんなのでもね(キリッ
Q4. 「大学生活全体で何を学び、何を得ましたか?」
この質問、大学生活全体でってなると、中々思い浮かばなくて、個人的にはかなり難題だった気がします。
しかし、実際に尋ねられたことがある質問です。しかも、小論文形式で(笑)
私自身は、大学生活を通してずっとアルバイトをしてきたため、その経験全体を通して学んだことを述べました。回答の仕方は、おおよそ『頑張ったこと』と似たような感じです。
よって、なんでもいいので何か「グダグダだったけど、なんやかんやこれだけは続けたな」というものを探してみてください。きっとあります。そして、その中で学んだことを探り出しましょう。
グダグダでも大丈夫です。
私自身、大学6年間、アルバイトをずっと続けたっていっても、塾講師、飲食店、量販店、専門店と4回も転職しています。
そのうち前半2つを辞めた理由はまともなものではありません。本当に未熟でした。1番長く続いても、最後の専門店でたった2年間とダメダメです。
でも、だからこそ学んだこともあったのです。
きっとあなたにもあると思うので、必死になって考えてみてください。
Q5. 「周囲の人や友人からどう思われていますか?」
この質問に関しては、家族や気の置けない友人、先輩、後輩から自分の第一印象や今の印象、良いところ、悪いところ等について聞いて、準備しておきましょう。
アピールしている『性格』から大きく外れない限り、多少意外性のあるようなものでも素直に話してよいと思います。
この質問の回答の仕方としては、
「プラスなことだと、先輩からは○○と言われ、後輩からは□□と言われますね。逆にマイナスなことだと、先輩からは××、後輩からは■■と言われてしまいました」
「友人からは第一印象は、○○そうな人だなと思われていたそうですが、今では××という印象に変わっていると言われます。家族からは△△な人だと、あまり外では言われないようなことを言われましたね」
など実際に言われたことを素直に話せば問題ないと思います。
Q6. 「アルバイト経験について話してください」
この質問は、人によってやってきたアルバイトの種類も数も違うので、中々こうしたら正解とは言えませんが、
1つのバイトを続けてきた人は、
そのバイトを選んだ理由を添えて、実際やってみてどうだったか、といった内容で答えるたら無難だと思います。
複数のバイトをこなしてきた人は、
なぜそれらのバイトをしようと思ったのか、なぜ色んなバイトをしたのか、どれが自分に一番合っていたか、それはなぜか、などのことを答えると良いでしょう。
ただし、いずれにせよ、コツ(1)『性格』の一貫を意識して、他の回答との間に矛盾が生まれないように気を付けましょう。
Q7. 「あなたの得意科目と苦手科目を教えてください」
この質問は、ただ科目を答えるだけではなく、
なぜ、またはどうして得意なのか、苦手なのか、
について一言コメントをつけると良いと思います。
その内容がコツ(5)で説明したように、『頑張ったこと』や『自己PR』、他の過去現在質問の回答に結び付くものなら、なお良いです。
Q8. 「学業以外で最も打ち込んだことはなんですか?」
これに関しては、ネタさえあれば『頑張ったこと』と同じ語り口で答えて問題ありません。まぁ、そのネタ作りが大変なんですけどね。
Q9. 「あなたが挫折したことはなんですか?」or「最も苦しかった経験は何ですか?」
この質問に関しては、前回の記事をご覧ください。
以上が私が対策して、しかも聞かれたことがある過去現在質問9つになります。
『頑張ったこと』『自己PR』を含めると11個ですね。
少なくとも、これくらいは用意しておきましょう。
他にもよくある質問は色々とあって、ネットにたくさん転がっていますし、『みん就(みんなの就職活動日記)』といったサイトでは、特定の企業で過去に聞かれた質問なども見ることができます。
ぜひ、参考にして対策を練ってみてください。
『過去現在質問』に関しては、これくらいにして、次回はよくある『未来質問』について紹介します。
続き≫よくある未来質問の答え方と例
目次≫就活のすゝめ
0 件のコメント:
コメントを投稿