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2021年7月24日土曜日

就活の基本:キャラクタライズ 簡単図解

 こんにちは、ブリキらっこです。

前回の記事では、履歴書またはOpenESの良い回答例良くない回答例の違いについて、企業目線を紐解くことで解説しました。そして、良い回答例のポイントであるキャラクタライズについて簡単に触れました。

今回の記事では、キャラクタライズの図解を通して基本のマインドセットを完了することがゴールです。

まずは、大前提としてキャラクタライズが必要な質問とそうでない質問があることを把握します。

では、始めていきましょう。


1. 質問を2つに分類しよう

就職活動において、質問はキャラクタライズが必要な質問である過去現在質問と、必要としない質問である未来質問の2つに分けることができます。(いずれも私の造語です)

それぞれの例と解説を見ていきましょう。

(1) 過去現在質問

例:

「学生時代に最も力を入れた(頑張った)ことはなんですか」

「自己PRをお願いします」

「あなたの短所はなんですか」

「あなたを動物に例えるとなんですか」

解説:

例にある通り、自分の現在や過去に関する質問であり、三大質問では学生時代に最も頑張ったこと自己PRがこれに該当します。キャラクタライズが必要になるのは主にこの過去現在質問です。

過去現在質問は一度作ってしまえば、企業が変わってもリサイクルできます。自分の過去と現在に企業は関係ありませんし、変わるものではありません。だから、就活前に1つ1つの回答を高品質に仕上げ、特別な理由がない限りはリサイクルです。

過去現在質問での目標は、キャラクタライズによって今の自分を最大限魅力的に見せること、そして、未来質問への布石を打つことです。詳細は後述します。


(2) 未来質問

例:

「弊社への志望動機を教えてください」

「5年後、10年後の自分はどうなっていると思いますか」

「もし希望部署以外に配属されたらどうしますか」

解説:

例にある通り、自分の未来に関する質問であり、三大質問では志望動機がこれに該当します。基本的には過去現在質問の後にされることが多いです。

未来質問での目標は、当然ながら企業で叶えたい自身の希望や将来像について伝えることです。シンプル。

ただし、その回答の質は、過去現在質問にて、いかにキャラクタライズをうまく行い、採用担当に自分像を理解してもらえるかで決まります。これは前回の記事を振り返っていただくと、より感覚的に分かると思います。

(未来質問にもキャラクタライズ並みの重要ポイントが存在しますが、混乱を避けるために、それはもっと先の記事にて解説します)


2. キャラクタライズの考え方 簡単図解

ここでいうキャラクタライズとは、1つの質問に対して、経験・能力・性格をバランスよく組み合わせて回答することによって、自分をまるで唯一無二のように見せることです。

キャラクタライズがうまくいくと、自然と企業目線の回答に仕上がり、採用担当はあなたを「この人は(魅力的という意味で)だいたいこんな人だ」と認識・記憶しやすくなります。

「そうは言われても、ピンとこないよ」

というわけで、感覚的にキャラクタライズのイメージが理解できるように順を追って説明していきましょう。

まずは、就活生が最初に陥りがちな固定概念からの脱却、マインドリセットをします。

前回の記事でも示しましたが学生目線で考えると、

「自分のやってきたことをしっかり話して伝えたい!そうすれば欲しいと思ってもらえるはず!」

と思ってしまいがちです。

しかし、辛いですが、例えあなたが「自分だけ」と思っているような経験でも、似たような経験をしてきた人間が大勢います。それは例えば以下のような経験でもです。

・海外留学/旅行(国を問わず)

・学会受賞/出場(国際学会だろうが何でも)

・資格取得(難易度は関係なし)

・ボランティア活動

・部活/サークルの競技/コンテスト等での受賞 等々

どれも素晴らしい経験には変わりありません。しかし、1000人以上も応募者がいれば、どれも他の就活生が経験していても何ら不思議ではないと思いませんか?

このようにポンと例を挙げられるような経験であれば、「これだけでは足りない。こんなの誰でも経験している」くらいに思っておいた方が良いです(就活においては)。

「いいや違う!私は海外留学としては珍しいインドに行っただけでなく、そこで学会発表して受賞までしたんだ!このレアな経験についてちゃんとしっかり詳細に語れば魅力が伝わるはずだ!」

みたいなことを思う人もいるでしょう。しかし、その「詳細に語れば」という思考が大きな落とし穴なのです。

というのも、その「詳細」を聞いて理解して「それは素晴らしいことだ」と思う人間はまずいません。

なぜなら、その経験がレアであればあるほど、採用担当を含む大抵の人間にとっては畑違いだからです。例えば、あなたが畑違いの学部・学科の専門科目の講義を聞いても、興味が湧かなければ睡眠時間になるでしょうし、興味があって聞いたところで半分理解できたら頑張った方だとは思いませんか?

就活でもそれは同じです。

畑違いの採用側からしたら、就活生が語りたい「詳細」の大部分は聞いてもよく分からない情報か、そもそも重きを置いていない情報です。聞いたところで「なんかすごい」程度でおそらく半分も頭に残りませんし、なんなら「この子は何しに来たんだろう」くらい思われるかもしれません。

つまり、海外留学だろうと学会受賞だろうと、そしてその詳細をいくら語ろうと、あなたは他の似たような経験をしてきた人たちと一括りにされてしまうのが落ちです。まるで下図のように。

↑あなたと同じような経験をしてきた人たちの図
例えば、みんな海外留学経験者

そして、これは能力性格に関しても言えることです。

↑あなたと同じような能力もしくは性格を持つ人たちの図
例えば、能力:リーダーシップ、性格:粘り強さ

もし、あなたが採用担当だとしても、就活生から「私はリーダーシップがあります!」とか「私は粘り強い性格の持ち主です!」なんて言われたとしたら、「いやいや、そういう人って結構いるでしょ」と思うでしょう。

さて、以上から、経験能力性格、それぞれについていくら言葉を尽くそうが、あなたの魅力は思うように伝わらないことが分かりました。

では、どうすればよいのか……。ここで、上の3つの円をちょうど良い感じに重ねて見てみましょう。すると、あら不思議。

こうしてみると、同じような経験・能力・性格の持ち主が腐るほどいるにも関わらず、3円が重なる場所にいる3人だけが特に個性的に見えませんか。

これは、他の就活生が1つまたは2つしかアピールしていないのに対し、この3人だけが「経験:海外留学」「能力:リーダーシップ」「性格:粘り強さ」の3方面から自分をアピールしており、有象無象から一歩前に出ているように見えるからです。

これが可視化されたキャラクタライズの効果です。

実際には、この経験・能力・性格がバランスよく組み合わさったイメージをうまく文章に落とし込むことで、まるで自分を唯一無二のように思わせる回答が完成します。

これがキャラクタライズです。

「まあ、なんとなく言っていることは分かったけど、このイメージをうまく文章に落とし込むって具体的にどうやるの?」

というわけで、次回の記事から2回に渡って文章の具体的な書き方を解説します。1回目は学生時代に最もがんばったこと、2回目は自己PRです。