機械設計技術者試験3級の勉強法・勉強時間・参考書

2020年3月14日土曜日

機械設計技術者 資格

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こんにちは、ブリキらっこです。

令和元年の試験で機械設計技術者3級を取得しましたので、その勉強法についてお話しします。

今回の解説では、私が行った勉強法と学習期間、使用した参考書や参考資料を簡単に紹介して、おしまいにしたいと思います。

勉強法


結論から言うと、過去問5年分を頭から一通り解いただけです。
(過去問5年分は、公式サイトで無料公開されており、印刷して使いました)

ただ、ここで大事なのは、分からなかった問題の解き方や関連する知識について調べた後は、必ずノートにまとめておくことだと思います。

ノートづくりに際しては、多少時間がかかっても、あとで自分が読んで分かるように、ある程度丁寧にまとめておくことが大事です。

そして、時間があるときにノートを何度も見返すことで、理論・計算系の問題なら理解を深め、暗記系の問題なら記憶を定着させます。

基本的には、これ以上のことはしていません。



のぼゆエンジニアリングさんを参考にして行ったため、似たようなやり方をしています。

ただ、のぼゆエンジニアリングさんでは、科目ごとで学習を進めていくことを勧めていますが、私は謎の心配性を発揮して年度ごとで進めていました

それでも一応、資格は取れているので、自分の性格にフィットする方で良いと思います。

また、私の場合、機械力学以外の4大力学(材料力学、流体力学、工業熱力学)があまりにも不出来だったので、事前に約1カ月かけて、これらの科目の参考書を一通り読み、さらに付属の練習問題もほとんど解きました。(技術士1次試験の勉強も兼ねています)

(※ 一番大事な基礎をつける大学1, 2年に、ずんちゃずんちゃバンド活動をしていたせいで、私はこんな目に遭ってしまいましたが、普通に頑張っていた人はそこまでする必要はないと思います)

勉強期間と時間


この資格取得のために費やした勉強期間は約3カ月です。

1日の勉強時間は2~3時間で、平日はほぼ毎日、朝の大学図書館にて勉強し、休日は、空いた時間に作成したノートに目を通すようにしていました。

勉強した期間が3カ月、1日あたり2~3時間として概算すると、費やした総合計時間はだいたい120~180時間です。

期間別の学習内容としては、

最初の1カ月には、材料力学、流体工学、熱工学の参考書を全て読み上げ、練習問題もほとんど解きました。(技術士1次試験の勉強も兼ねています)

そして、残り2カ月は、先述した勉強法の通りに、過去問5年分を使って勉強していました。

試験2週間前は、過去問の苦手分野の解きなおしを改めて行いました。

なお、私の場合、研究の関係もあって、機構学・機械要素設計、機械力学、制御工学、機械製図に関しては、初見で合格点を取れる程度の前知識がありました。

よって、いずれかの科目でこういった前積みがない場合、もう少し時間がかかるかもしれません。

追記:ここで、私は怠慢だった学部生時代の遅れを取り戻し、満点を取るつもりだったため長時間の勉強となりましたが、場合によっては以下に示すように勉強時間は減ります。

(1) 四大力学の再学習なし(過去問5年分+入念な復習)

期間:2カ月(総合計時間:約80~120時間)

(2) 四大力学の再学習と入念な復習なし(過去問5年分を1周程度)

期間:1カ月(総合計時間:約40~60時間)

上記時間は私の経験に基づくだいたいの目安ですが、参考にしていただければ幸いです。

おすすめ参考書(テキスト)及び参考資料



材料力学



こちらの『分かりやすい機械教室』シリーズは、大学の講義で使うようなものに比べて、とにかく丁寧で分かりやすいので、スラスラ読めておすすめです。

こちらのシリーズの魅力は『技術士試験 四大力学を1から学び直すなら参考書はこれ』の記事にて別途解説しています。

正直、この1冊あれば技術士1次試験まで十分対応できます。足りない部分があってもインターネットの情報で補いまいました。


流体工学



材料力学に同じく、流体工学もこの1冊があれば技術士1次試験まで十分対応できます。


熱工学



熱工学に関しては、この一冊だけでは足りません。
上の参考書では伝熱工学の内容が載っていないので、以下の教材を使用しました。



機械設計技術者3級の試験では、こちらの教科書の前半の内容しかでないので、図書館等で借りて、さらっと勉強して終わりでも良い気はします。

技術士1次試験の方では、後半の内容も問題として出てくるので、しっかりやっておいた方が良いです。ただ、技術士1次試験は35問中25問選んで答えるので、最初からこの分野は捨てるのもアリです)


機械製図




こちらのシリーズは図書館で借りて『LEVEL 2』までは一通り読みました。
正直、この2冊で十分です。足りない情報はインターネットで対応できます。


工作法と工業材料



基本、こちらの教科書とインターネットです。

ただし、こちらの教科書は、科目によっては目次程度の内容しか書かれていないことがあるので、詳細についてはインターネットで調べていきます。

分からなかった問題は、問題文の中のキーワードを頼りに、こちらの教科書やネットで検索していき、必要な情報が見つかったら随時、ノートにまとめるようにしていました。

また、工業材料の熱処理に関しては、

『東部金属熱処理工業会 熱処理のやさしい話』

を一通り読めば、試験に対応できるだけの知識は身に付きます。
よくまとまっていて、とても有用な資料です。
試験で必要な部分だけでもノートを取ると良いと思います。


機械力学



機械力学に関しては、インターネットや研究関連の資料などを少し調べて足りない知識を補強する程度でした。

ただ、機械力学にも、他の4大力学でもお馴染みの『分かりやすい機械教室』シリーズがあるので、そちらなら誰でも飲み込みやすい内容になっているのではないかと思います(私は実際に利用していません。あくまでも推測です)。


機構学・機械要素設計



機構学・機械要素設計も、色んなソースから足りない知識を補強する程度でした。

一応、こちらの教科書を張り切って買ったのですが、ほとんど使いませんでした。
軸受や歯車といった機械要素の知識なら、各メーカがインターネットで公開している資料で勉強した方が近道な気がします。


制御工学



制御工学も、色んなソースから足りない知識を補強する程度でした。

少し難解な問題などは、技術士一次試験の勉強法の記事でも紹介しているこちらの問題集の回答・解説を参考にして解いていました。

ただ、機械設計技術者3級の制御工学の計算問題は、なんやかんや誘導があるので、その誘導に乗って地頭で解いた問題の方が多い印象です。


最後に


実際に試験を受けて、資格を取得した感想として、工学系の大学院生ならわりと手軽にとれる資格だと思います。

大学の期末試験に比べれば、問題の傾向は全体的にかなりやさしいです。

取ってみようかな、という気持ちが少しでもあるならば、絶対に現役のうちに取っておくことをおすすめします。

※ 「就活を有利に進めるため」という名目での当資格の取得はオススメしません!その理由はこちらから!

追記:機械設計技術者3級の合格率はここ10年で見ても、30~39%らしいです。案外、難しかったんですね…。今更知りました…。

一緒に読まれる記事≫技術士1次試験:技術士補(機械部門)の勉強法・勉強時間・参考書

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