ここでは、面接で質問に答える上で守ってほしい基本的なルールについて例を通してお話しします。
絶対に守ってほしい面接での答え方のルール
面接では、基本的なルールとして覚えておいて欲しいことが1つあります。
それは、
1つの質問への回答は、30~40秒程度で収める。
ということです。
30~40秒は理想的な数字ですが、最悪、長くても1分だと思います。
それ以上はアウトです。
これはなぜかというと、
1分以上の話になると、聞き手は、話し手が元々何の話をしていたか、最初の方に何を話していたか、忘れてしまうからです。
なんなら、話している本人ですら、自分が何を話していたのか、途中で分からなくなります。
そして、聞き手も話し手もよくわからないまま終わるという最悪のパターンに陥ります。
これはマジです。
実際に、就活イベントなどで集団面接を練習する機会などがあれば、ぜひ参加してみてください。
そこで他人の話に耳を傾けると、このことがよく分かると思います。
必ず1人は、長々と話して、自分でも何を言っているのか、分からなくなってしまう人がいるはずです。
また、当たり前ですが、面接というのはあくまでも会話を行う場です。
最初の方に尋ねられる質問は大抵、
「あなたの長所はなんですか?」
「あなたの短所はなんですか?」
「挫折した経験はなんですか?」
といったものであり、これらは30~40秒程度でこちらが一方的に答えるものです。
しかし、それに答えた後は、その回答の内容について、面接官が気になった点を詳細に尋ねてくるパートに入ります。これは、よく『深掘り質問』とか言われます。
『深掘り質問』では、会話形式で情報の補足をすることになりますので、質問への返答は30~40秒を最大として、もっと短くても構いません。
むしろ、会話のテンポや面接官の表情・空気を読んで、面接官の質問に的確に答えること、適切な口調や長さで話すことが重要です。
『頑張ったこと』『自己PR』を面接サイズにしよう
1つの質問への変動は30~40秒程度に抑えたいということで、実際に『頑張ったこと』と『自己PR』を面接サイズに落とし込んでみましょう。
というのも、これまでの記事で解説してきた履歴書『三大質問』のうち、『志望動機』は280文字程度、口頭ではだいたい50秒くらいと、少し省略すれば済みそうです。
一方で、『自己PR』『頑張ったこと』は400文字程度となっており、あれでは確実に1分を超えます。
これでは、面接で対応できませんね。
ここで、
「三大質問って、エントリーシートや履歴書ですでに書いていることなのに、わざわざ面接でも聞かれるの?」
と思うかもしれませんが、企業によって聞かれたり聞かれなかったりします。
私自身、1つも聞かれないこともありましたし、全部聞かれたこともありました。
これに理由をつけるとするなら、おそらくですが、ESや履歴書の内容が真実かどうかの確認をしつつ、要点をまとめて相手に伝える力があるかどうかを見極めるためだと思います。
よって、『三大質問』も短くまとめて話せるようにしておく必要があるわけですね。
では、実際に『頑張ったこと』と『自己PR』の良い例を面接用のサイズに直してみようと思います。
それぞれ以下のようになります。
Q「あなたが学生生活で最も頑張ったことはなんですか?」
A「はい。私は、テニス同好会での活動に最も力を注ぎました。私は同好会の会長を務め、誰もが楽しめるサークルを目指しました。しかし、最初の試合では、メンバーへの配慮不足のせいで、チーム全体に大きな禍根を生んでしましました。徐々に活動人数が減り、私自身も投げ出してしましそうでしたが、やはり諦めきれなかったため、以前よりも話し方などを工夫して改善を図りました。結果として、その後は試合の度にメンバーに感謝されるようになり、誰もが楽しめる同好会を実現できたと思います。この経験から学んだ柔軟性や交渉力を貴社でも活かしたいと考えております(約46秒)」
Q「あなたの自己PRをお願いします」
A「はい。私には『チームで活きる状況把握力』があります。居酒屋でアルバイトをしているのですが、そのアルバイト先では売上が下がり続け、存続の危機に陥ったことがありました。そのとき、私は「どうにかして役に立ちたい」と思い、客層の大きな同年代へのインタビューや、他店の調査など、私にできそうなことを取り組みました。そして、私のその調査結果を元に、従業員全員が一丸となって対策を練りました。その結果、売上は回復し、遂には過去最高売上を超えました。この『チームで活きる状況把握力』を貴社でも発揮していきたいと思います(約44秒)」
相手に分かる速さを心がけつつ、本番では少し詰まり詰まりになることを想定し、声に出してタイムを計った結果、それぞれ46秒と44秒です。
まぁ、ちょっとオーバー気味ですが、これくらいが妥協点でしょうか。
頑張って工夫すれば、もう少しなんとかなりそうな気もしますが。
さて、さらにもう一回り小さいサイズも用意しておきましょう。
Q「あなたが学生生活で最も頑張ったことはなんですか?」
A「はい。私は、テニス同好会での活動に最も力を注ぎました。私は同好会の会長を務め、誰もが楽しめるサークルを目指しました。しかし、私のメンバーへの配慮不足のせいで、徐々に活動人数が減ってしまい、私自身も投げ出してしましそうでした。しかし、諦めきれなかったため、以前よりも話し方などを工夫して改善しました。結果、メンバーから感謝されるようになり、誰もが楽しめる同好会を実現できました(約30秒)」
Q「あなたの自己PRをお願いします」
A「はい。私には『チームで活きる状況把握力』があります。アルバイト先の居酒屋が続の危機に陥ったことがありました。私は「どうにかして役に立ちたい」と思い、同年代へのインタビューや他店の調査など、私にできそうなことを取り組みました。そして、私のその調査結果を元に、従業員全員が一丸となって対策を練った結果、売上は回復し、遂には過去最高売上の達成に貢献できました(約30秒)」
こちらは最初のものに比べたら、かなり情報不足で、もはや骨組みしか残っていませんね。
でも、一応用意しておきましょう。
というのも、面接時間が15分もないくらい短いときや、グループ面接なのに20分しかないときなどは、これくらい短くしてしまって、次の質問に行った方が有意義です。
また、面接官によっては、40~50秒程度の説明で「ん?(長いな)」と眉をひそめる人もいます。
難しいかもしれませんが、その辺の表情や空気をうまく読んで、要点を抑えて調整して話しましょう。
『頑張ったこと』や『自己PR』に関しては、どうせ向こうは目を通していますし、手元のエントリーシートや履歴書で補完しながら話を聞いてくれます。
こんな感じで『頑張ったこと』と『自己PR』も、ミニサイズを用意しておいて、いつでも話せるように要点を覚えておきましょう。
丸覚えはダメですよ!本番で絶対に飛びますから!
次回は、過去現在質問に上手く答えるコツを新たに1つ紹介します。
『頑張ったこと』と『自己PR』の書き方で紹介したコツに加え、次回紹介するコツが面接ではとても重要になってきます。
続き≫過去現在質問に答えるコツ
目次≫就活のすゝめ
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