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2019年12月31日火曜日

『自己PR』の書き方|ES&履歴書対策


こんにちは、ブリキらっこです。

ここでは『自己PR』の書き方についてお話しします。

前回の『学生時代最も頑張ったこと』の書き方を読んだ前提で話を進めるので、
まだ読んでいない場合は、先にそちらを読んできてください。

解説の流れとして、
まずは、私が創作した人物が書いた『自己PR』の『良い例』と『悪い例』を見ていきます。

次に、2つの例をマインドその1と照らし合わせて、何が悪くて何が良いのかを見ていきます。

最後に、マインドその1とは別の『自己PR』を書く上でのコツ4つを紹介します。とはいえ、うち2つは『頑張ったこと』の書き方と同じですので詳細は割愛し、解説するのは2つです。

では、さっそく始めましょう。

(※ 記事を一通り読み終わったら、今度は記事を参考として見つつ、自分でも実際に書いてみてください。受動的でなく能動的に行動に移すことが重要です)




1. 『自己PR』 悪い例


私には『情報を精査して考える力』があります。この力でアルバイト先の窮地を救いました。私は大学付近の居酒屋でバイトリーダーを務めています。1年前、お店の売上が急に下がり始めるという事態が発生し、私は経済学部なので、それが社会全体の経済状況とはあまり関係ないと判断しました。また、他店に赴いて様子を見た結果、客入りや精算レシートの量から、他店は盛況であると判断しました。そこで次に、客層が大きい大学生に注目し、学内の友人や同好会の仲間に自店の問題について尋ねた結果、他店に比べて酒類が少ないことやコース料理の値段が高いことが大きな問題点だと分かりました。私は費用が大きいメニューを一時減らし、酒類の充実やコース料理の値段低減、そして宣伝広告に費用を回す提案をし、店長に実行して頂きました。結果、お店の売上は回復し、遂には過去最高売上を突破しました。このように私には『情報を精査して考える力』があります。(398文字)


2. 『自己PR』 良い例


私には『チームで活きる状況把握力』があります。2年生から居酒屋でアルバイトを始め、周りの皆さんのおかげですぐに馴染めました。一方で、お店の売上は徐々に下がり、危機的状況に陥っていました。店長や社員の方々は明るい様子でしたが、確実に士気は下がっており、「どうにかして役に立ちたい」と思いました。そこで、私は自分がアルバイトという従業員の中で最も時間があり、顧客に近い立場にある点に注目しました。そして、学内の友人や同好会の仲間に意見を求め、他店に赴いてその強みや特徴を調べる等の調査を行い、自身の考察や提案も踏まえた調査資料を店長に提出しました。店長は快く受け取って下さり、全従業員が一丸となって対策を練りました。その結果、売上は回復し、遂には過去最高売上を超えるという結果に繋がりました。このように、私には『チームで活きる状況把握力』があり、この力を貴社ではさらに伸ばし、活用していきたいです。(396文字)

※これらの例は、OpenESの前提で書かれています。履歴書は大学によって文字数が異なるため、今回はOpenESを採用して書きました。


3. マインドその1と照らし合わせよう

3.1 悪い例の場合


悪い例についてみていくと『経験』と『能力』の要素は1つずつあるが、『性格』に関する情報が一切ないことがわかります。

また、『情報を精査して考える力』という『能力』に関する『経験』を事細かに語りすぎであり、全体的に非常に淡々とした文章になってしまっています。

これは、初めて書く人や準備不足の人で実際によく見られるパターンです。

さらに、『頑張ったこと』の良い例と合わせて見たとき、2つの文章を通して同じ人物が全くみえてきません
これでは、エントリーシートや履歴書全体としての一体感や一貫性に欠けます


3.2 良い例の場合


良い例についてみていくと『経験』『能力』『性格』の要素が1つずつバランスよく組み合わさっています。

また、『頑張ったこと』の良い例で見受けられた、この人の献身的な性格や周囲に馴染みやすい雰囲気に関する情報を、今回の『経験』に合わせて要所要所で表現することで、同じ『性格』を一貫して主張しています。



ここで、悪い例に示したように、最初は大抵の人が『経験』を事細かに語りたがりますが、そんなことは面接で聞かれたときに答えれば良いのです。

今回の例では、事細かに語った内容がわりと簡単ですが、これが大学院生の場合は研究などに置き換わるかもしれません。留学経験者なら留学先の国のことなどになるでしょう。

そうなってくると、事細かに語ったところで、
畑違いの採用担当からしたら、

「なんかすごいけと、よくわからない」

といった印象だけが残り、
この場合に伝わるあなたの魅力や凄みというのは、
あなたが期待しているより遥かに少なくなってしまいます。

『頑張ったこと』にしろ『自己PR』にしろ、
最終目標は一度たくさんのエントリーシートや履歴書に目を通す採用担当に、あなたを最大限魅力的に見せつつ、面接への布石となる情報を提供することです。

そのためにはある程度記憶に残る、万人に分かりやすい内容でなくてはなりません。

これ前提として考えると、エントリーシートや履歴書の段階で『経験』を語りすぎるのは、目的とは少しずれています

よって、マインドその1や以下で紹介するコツをもって、まるで唯一無二の存在のように見える『自己PR』を作るようにしましょう。


4. 『自己PR』を書く上でのコツ4つ


ここまでは、マインドその1に照らし合わせて、良い例と悪い例を比べてきましたが、ここからは良い例に込められたコツについて述べていきます。項目は以下の4つになります。

(1) 『経験』『能力』『性格』の各要素は基本1つまで!『性格』はなるべく一貫しよう!

(2) 何かを乗り越えた経験を書いて「セリフ」でお気持ち表明!ドラマを持たせる!

(3) 『頑張ったこと』と『自己PR』の違いを理解して書こう!

(4) 最初の『キャッチコピー』は後回し!まずは内容重視!

コツ(1)と(2)に関しては『頑張ったこと』の書き方で述べたことと内容が同じであるため解説は割愛します。これらの詳細についてはこちらを参照してください。


(3) 『頑張ったこと』と『自己PR』の違いを理解して書こう!


コツ(2)に示す『何かを乗り越えた経験』によって『自己PR』を書いた結果、『頑張ったこと』と『自己PR』が全く同じ構成になってしまうことがあるため、ここではっきりとそれら2つの違いについて理解しておきましょう。

単純に言えば、
『頑張ったこと』と『自己PR』の違いは、メインでアピールしたい対象です。

『頑張ったこと』では、

「何かを頑張って乗り越えた結果、○○ということを学びました」

という語り口で『学んだこと・身に付いたこと』を最終的にアピールするのに対し、

『自己PR』では、

「自分の○○という能力・性格があったから、何かを頑張って乗り越えられました」

という語り口で『元々あった能力・性格』を前面に出して伝えることがメインです。

よって、『頑張ったこと』と『自己PR』をうっかり同じ構成で書いてはいけません。

そのようになっていないか、そのチェックも踏まえて『自己PR』を書く際には、例のように文章の最後に「このように私は○○です」と冒頭で述べたPRポイントである『キャッチコピー』を再度述べると良いです。

そのとき、文章として上手く繋がらない場合は『自己PR』としてではなく『頑張ったこと』として書いてしまっている可能性があるので、書き直す、または、それはそれで面接用にとっておいて、別のエピソードで試すと良いでしょう。


(4) 最初の『キャッチコピー』は後回し!まずは内容重視!


当時の私含め『自己PR』を初めて書く人にありがちなことが、最初の『キャッチコピー』を決める段階で迷走してしまい、無駄に時間を食ってしまうことです。

「自分ってなにがある?研究で活きたのは分析力だけど。いやでも問題発見力と状況把握力があるから分析できたわけで。冷静な性格もあるってことにもなるし、分析した結果、問題を解決してきたから問題解決能力もあるな。諦めない粘り強さも役立ったな……あれ、長所、多すぎないか?」

といった具合に混乱してしまいます。

こんなことになる前に、よく理解しておくべきことが1つあります。

それは、こういった種の『能力』それから『性格』なんてものは、
有り無しの問題ではなく、そもそもパラメータ性のものであるということです。

要は、
『能力』なら『行動力』だとか『リーダーシップ』だとか、
『性格』なら『明るい』だとか『冷静』だとか、色々ありますが、
だいたいみんな同じようなものを持って生きているのです。

ただ、人によって各要素のパラメータの大小が異なっていて、
普段はそれらが組み合わさって1人の人格が出来上がっているため、
人間は十人十色に見えるというだけの話です。

例えば、10段階評価で『明るい』性格要素が、10レベルの人もいれば、5レベル、1レベルの人もいますが、0レベルの人はいないのです。

つまり、
ぶっちゃけ言って、自分にとってパラメータが高めのものなら、
どの『能力』『性格』で『キャッチコピー』を作ったっていいわけです。

だから、『自己PR』を書く際には、とりあえずの『仮キャッチコピー』は最初に書きます。
しかし、あまりれには拘らず(なんなら一旦忘れて)ストーリーを重視した内容作成に取り組んでから、最後に『キャッチコピー』を改めて決めるというのが一番の近道です。

最初に決めた『仮キャッチコピー』に拘ると、大抵が今回の悪い例のようになってしまいます

それよりも、とにかくまずは『頑張ったこと』の内容
自分の志望する企業が好む人物像から外れないように、
かつマインドその1を意識して、中身を仕上げます

そうすると、その内容から勝手に『キャッチコピー』が決まります

その実例が、今回の悪い例と良い例です。

実は、今回創作した人物の『キャッチコピー』だって、最初になんとなくで決めた『キャッチコピー』は悪い例の方の『情報を精査して考える力』でした。

つまりこれが『仮キャッチコピー』ですね。
これに拘って書くと、悪い例のようになります。

しかし、良い例では『仮キャッチコピー』は一旦頭の隅に追いやって、まずはマインドその1や他のコツに従って文章内容を作成しました。

そして、最後に文章全体の流れや『頑張ったこと』などとの相性も考えて『キャッチコピー』を『チームで活きる状況把握力』に変更したという感じです。

このように『キャッチコピー』は、内容を作った後に勝手に決まるので、スタートの段階でそこまで悩まないこと、そして、最初の『仮キャッチコピー』に拘らないことが大切です。とにかく、まずは内容重視で作りましょう。


『自己PR』の書き方は以上になります。
次回は、自己分析の仕方について話します。

2019年12月27日金曜日

『学生時代に最も頑張ったこと』の書き方|ES&履歴書対策



こんにちは、ブリキらっこです。

ここでは『学生時代に頑張ったこと』の書き方についてお話しします。

就職活動に必要なマインドその1を読んだ前提で話を進めるので、まだ読んでない方は、まずそちらを読んできてください。

このブログでは何度も言っていますが、就職活動で一番大事なのはマインド(意識・考え方)です。

解説の流れとして、
まずは、私が創作した人物が書いた『頑張ったこと』の悪い例と良い例を見ていきます。

次に、2つの例をマインドその1と照らし合わせて、何が悪くて良いのか見ていきます。

最後に、書く上でのコツ3つを良い例に沿って紹介します。これらのコツは他の自分寄り質問への返答にも使用できます。

自分寄り質問とは、自分のみの過去または現在に関わる質問です。これと対となるのが、企業寄り質問であり、これは自分と企業の両方の未来に関わる質問です。私が区別するためにそう呼んでいるだけなので、好きな呼び方で結構です)

また、最後には本題とは別で、知っておいた方が良いプラスα情報も載せておきます。
ただ、少し長いので、暇なときに読んでもらえればと思います。

では、さっそく始めましょう。

(※ 記事を一通り読み終わったら、今度は記事を参考として見つつ、自分でも実際に書いてみてください。受動的でなく能動的に行動に移すことが重要です)



1. 『頑張ったこと』悪い例


私が最も頑張ったことはテニス同好会での活動です。大学からテニスを始めたにも関わらず、大学2年生には近隣の5大学の合同大会で優勝することができました。さらに3年生になると、誰とでも上手く話すことができるという理由で周囲から推薦されて、同好会の会長の仕事を引き受けました。そこで、特に他大学との試合を組むことにおいては一際力を注ぎました。会内ではメンバーが気持よく試合に臨めるように彼らの気持ちに細心の注意を払うこと、会外では1カ月以上前から対戦先の大学と連携を取り、段取りを決めることが必要となります。そのため、試合を何度も組むうちに計画力が身に付き、メンバー全員に心を開いて話してもらうために奮闘するうちに、コミュニケーション能力と交渉力をさらに鍛え上げることができました。また、予算及びスケジュール管理などがこれまで非常に雑に行われていたため、その形式を独自に作るといったことも行いました。(398文字)


2. 『頑張ったこと』良い例


私が最も頑張ったことはサークル活動です。テニス同好会の会長を務め、周囲の期待から引き受けた役職でしたが、やるからには誰もが楽しめる同好会にしようと誓いました。しかし、最初の試合後、早くも会内に不穏な空気が漂っており、原因はダブルスのペア決めでした。私が相性などを甘く見て決めたため、試合中に不和が生じてしまったのです。以来、活動参加者は減り、一時は役目を投げ出してしまいそうでした。しかし、初心に返って考えた時「誰も楽しんでいない現状は嫌だ。期待に応えたい」と強く思い、それからは以前より各個人と親身に向き合い、関係図を作る等の工夫もして、試合を組むようにしました。結果、試合の度に「ありがとう、楽しかった」と言ってもらえるようになり、誰もが楽しめる同好会を実現できました。この経験で私は、多様な考え方への柔軟な対応や交渉術を学びました。貴社でどんな困難に遭っても、柔軟に構えて乗り越えていきます。(400文字)

※これらの例は、OpenESの前提で書かれています。履歴書は大学によって文字数が異なるため、今回はOpenESを採用して書きました。

3. マインドその1と照らし合わせよう


3.1 悪い例の場合


悪い例では、『経験』と『能力』は主張していますが、本人『性格』に関する情報が欠落しています。これは実際によく見られるパターンでもあります。

そして、『経験』のエピソードが3つもあり、それぞれが含む能力の方向性がバラバラです。
具体的に簡潔に示すと、悪い例の内訳は以下のようになっています。

(1) 大会で優勝した経験(能力なし)

(2) 試合のスケジューリングの経験、計画力とコミュニケーション能力と交渉力

(3) 独自の管理体制を作った経験、主体性と問題発見力

(行動力、向上心、問題解決能力はいずれの経験からも見受けられます)

以上の内訳について、それぞれダメだしすると、

(1)の経験に関しては、急成長したことや優勝したことは確かにすごいがその事実のみ。

(2)の経験に関しては、計画力が他のコミュニケーション能力と交渉力とは能力としての方向性がことなり、それぞれ語るために内容が枝分かれしています。

(3)の経験に関しては、字数が余ったからとりあえずアピールできることを入れたような印象を受けます。

このように、多くを語ろうとするあまり、内容が空中分解していますね。

『最も頑張ったことは?』という1つの質問に対する答えにしては、とても煩雑に思えませんか?

(ついでに余談ですが、行動力と向上心と問題解決能力は、わざわざ「あります」と主張しなくても大抵伝わります。というか、あった前提でないと、そもそも『頑張ったこと』は書けないと思います)

さて、では悪い例に対して、良い例の場合はどうでしょうか。


3.2 良い例の場合


マインドその1と照らし合わせると、

テニス同好会の会長を務めて最後は理想の同好会を実現したという経験をベースに、

コミュニケーション能力と交渉力といった対人能力が磨かれたことが伺え、

周囲の期待に応えて役に立とうとする姿勢から献身的な性格が見受けられます。

また、悪い例とは対照的に『経験』『能力』『性格』がおおよそ1つずつであり、バランスよく組み合わせて語られていることが分かります。

そして、なにより大切なこととして、良い例においては各要素が互いにリンクしてストーリーが成り立っているということです。

この『経験』があったからこそ、この『能力』と『性格』があるように見えるけど、

この『能力』があったからこそ、この『経験』と『性格』があるようにも見えるし、

この『性格』があったからこそ、この『経験』と『能力』があるようにも見えます。

これは、ストーリー内で各要素が互いに紐づけされることで、互いに互いの内容を補填しあい、具体性を増しているのです。いわば、相乗効果です。

これが『就職活動に必要なマインドその1』で解説した、まるで『唯一無二のように見える』効果です。



以上のように、マインドその1を使うことで『頑張ったこと』の内容の良し悪しを判断することができ、できるだけシンプルでいて魅力的なストーリーに近づけます。


4. 『頑張ったこと』を書くコツ3つ


ここまでは、マインドその1に照らし合わせて悪い例と良い例を比べましたが、ここからは良い例に込められたコツについてお話します。項目は以下の3つです。



(1) 『経験』『能力』『性格』の各要素は基本1つまで!『性格』はなるべく一貫しよう!


これに関しては、先述した内容でも少し触れましたが、複数の要素を同時に詰め込むと、内容が煩雑になって空中分解しやすくなります

また、コツ(2), (3)を詰め込む余地がなくなってしまいます。

なにより、複数あると各要素の内容が薄くなるため、良い例で示した要素同士のリンクが弱くなり、
また、悪い例で示したように要素同士の方向性がバラバラになるため、全てにおいて薄い内容になってしまいます。

よって、1つの自分寄り質問に対しては、必ず各要素を基本1つずつとして答えます。

そして、いかなる自分寄り質問に対しても、主張する『性格』は一貫します。

実際には、人間の性格なんてものはパラメータ性なので、極端に○○な人なんていません。

しかし、選考では短い時間であなたがだいたいどんな人なのかを伝えることが重要です。

そして、そのためには、いかにキャラクターを立たせ、いかに相手に「この人はだいたい○○な人だな」と単純に認識させるかが重要になります。

よって、どの返答においても、同じまたは、ある程度近しい『性格』が見えてくる内容である必要があります。

これに関しては、ある程度の自分寄り質問に対策しているうちに、自己分析を行う中で、自分の行動パターンなどから自分の性格パターンみたいなものが自然と見えてくるはずです。
そのための自己分析の具体的な方法を自己分析の仕方の記事で解説しています。



(2) 何かを乗り越えた経験を書いて「セリフ」でお気持ち表明!ドラマを持たせる!


小中高大と、授業は大抵退屈で眠たい上に、
翌日その内容なんてほとんど覚えてなかったのに、
なぜかドラマやアニメは集中できたし、
翌日はその内容について友達と議論する。

なんてことはしばしばだったのではないでしょうか。

では、なぜこんなことが起こるのでしょうか。

最も大きな理由として、
ドラマやアニメには、単に物語の展開だけでなく、
登場人物の感情の変化があることが挙げられます。

人間は登場人物に感情移入するからこそ、ドラマやアニメを楽しく見ることができるのです。

そして、これは就職活動でも同じです。

採用担当も人間ですから。

エントリーシートも履歴書も面接での返答も、
ドラマがない無味乾燥な授業のような話より、
ドラマがある物語のような話の方が聞く気になるし、
聞いた後も印象に残りやすいわけです。

とはいえ、物語としてただ面白いだけではダメで、自己アピールはしっかりしなくてはなりません。

では、どうやってそれにドラマを持たせるか。

最も簡単な方法は、語る経験を『何かを乗り越えた経験』にしてしまうことです。

こうすることで意識せずとも、

挑戦して、失敗して、絶望して、それでも立ち上がって、再び挑戦して、最後は乗り越えて、学びを得る。

というお決まりの起承転結を作ることができます。

また、逆境を乗り越える展開ではカッコ「」を使ったセリフを加えて、当時のお気持ちを表明すると、より物語感が増します。

そして、そこで述べる「セリフ」は、その内容次第で採用担当に自分がどんな『性格』であるかをより効果的に伝える役割も備えています。


(3) 『経験を通して学んだこと』を必ずプラスα!できれば「貴社でも活かしたい」フレーズも!


『経験を通して学んだこと』は、
自分がただ失敗して乗り越えただけでなく、
その結果得た『能力』や、自分の不足や弱点に気が付いて自ら成長できる人間であることを示すために重要となるので、必ず最後につけるようにしましょう。

「(学んだことを)貴社でも活かしたい」フレーズに関しては、
良い例でも最後にその類のものを加えていますが、
やはりスペースを使うので、付け加えるか否かは賛否両論な気がします。

しかし個人的には、『志望動機』だけでなく『自己PR』や『頑張ったこと』でも、そういったことを書いておいた方が全体を通して「貴社に入りたいです。入社後の具体的なイメージをもってます」的な印象を強く醸し出せるから、できればあった方が良いと思います。



以上が『学生時代最も頑張ったこと』の基本的な書き方になります。

最初にも言いましたが、ここで解説したコツ等は他の自分寄り質問でも応用できます。

よって、次は『自己PR』の書き方について話しますが、大枠はだいたい今回と同じです。
ただ少々違う点もあるので、そこをメインでお話しします。

以下は知っておいた方が良いプラスα情報です。
上記の内容を読んでも不安がある人や気になる人は暇なときにでも目を通してみてください。

5. 知っておいた方が良いプラスα情報


ここまでの内容で、

「良い例のように各要素を1つずつにしていたら、自分のことを十分にアピールできないんじゃないの?」

「たしかに良い例の方がまとまりはあるけど、悪い例の方が提供している情報は多いし、そっちの方がいいのでは?」

と不安に思う人もいるかもしれないので、その不安を晴らすためのお話です。

当時の私も若干それは感じていました。
しかし、心配する必要はありません。

その理由として、まずエントリーシートや履歴書には他にも『自己PR』という項目がありますね。

そして、それだけではありません。
その先の面接では、エントリーシートや履歴書の内容をもとに、気になった点に関して質問されることがしばしばあります。

よって、他にアピールしたいことは、待っていれば勝手にアピールできる機会が訪れます。

それより大事なことは、エントリーシートや履歴書を書く際に、自分がアピールしたいことを面接で聞かれるように『自分がアピールしたい情報の端くれ』を散りばめることがポイントになります。

例えば、今回の例に挙げた人物の場合は、エントリーシートや履歴書の『表彰・資格』の欄に「○○テニス大会優勝」と書いておけば良いのです。

また、上に示した良い例では、文章の途中で「各個人と親身に向き合い、関係図を作る等の工夫もして」とあります。これもわざわざこのフレーズで書いたんです。
もし、面接の際いこれが面接官の目に留まったなら、

「珍しい。わざわざ関係図まで作ったんですね」

なんて質問に繋がるかもしれません。そのときは、

「はい。会員が多く、組織全体を見渡すのが難しかったため、パソコンの機能を使って作りました。また他にも、新しい予算管理表や試合予定管理システムを作る等もしました」

関連する情報を不自然にならない程度に加え、派生させて言えば、自分が話したいことへの誘導になります。もし、ここでこの誘導が作用して、面接官の中でこの追加情報が引っかかったならば、

「新しい管理表やシステム、なんで作ったの?」

とさらに尋ねられるかもしれないわけです。そしたら、

「会計管理や試合の予定表管理が従来までずさんだったためです。副会長や工学部のメンバーと協力し、簿記の知識とエクセルのマクロ機能を使って作成しました。また、後輩たちには自分たちのような苦労をして欲しくないので、簡単に使える仕様にしてマニュアルも作成しました」

『能力』や『性格』を追加アピールしつつ、適当に返せば良いのです。

もし、うまく引っかからず話が変わったとしても、次は他の項目について深く聞かれるわけなので心配ありません。例えば、

「ここに○○テニス大会優勝とありますが、これを通して学んだこととかありますか?」

とか。

また、その面接では聞かれなかったことは、次の面接では深く聞かれるかもしれません。
そのときはそのときで答えてあげれば、採用担当側において、それはあなたの新しくて魅力的な一面として登録されるわけです。

こっちは事前に用意した網を張っていただけなのに、それにわざわざ引っかかってくれて、その内容に感銘を受けてくれるなら、まったく本当にありがたいことです。

とはいえ、
面接でこの例のように話すためには、エントリーシートや履歴書で散りばめた全ての『端くれ情報』に関して『マインドその1』や今回紹介したコツに沿って、ある程度ストーリーを作っておく必要があります

大変に感じるかもしれません。
しかし『頑張ったこと』と『自己PR』を十分なクオリティで作れるようになったときには、それほど時間をかけずに似たようなものを量産できるようになっているはずですので、心配する必要はないと思います。

とにかく、まずは全ての基礎となる『頑張ったこと』と『自己PR』を仕上げることです。

次回は『自己PR』の書き方についてお話しします。

2019年12月26日木曜日

就職活動に必要なマインドその2(後編)|就活基礎

こんにちは、ブリキらっこです。

ここからは『前編』の内容を前提として『マインドその2』の本題、例の『技術』『素養』について話します。

簡単に図で示すと、下図の青枠の部分の話です。



この『マインドその2』の話は、特に面接で大きく関わってくる印象があります。

というのも、私自身、グループ面接を3回ほど経験しましたが、
一緒に面接を受けた人たちの中で、この『マインドその2』に近しいものを持って面接に挑んでいた人は少なかったです。

特に、大学院生

実際、『マインドその2』は、大学院生ほど陥りやすい心理的な見落としだと思います。

なぜなら、大抵は大学院生ほど、

それなりに頑張ったといえる経験や実績があったり、
企業の業務に関連するような研究を行っていたりしますが、

実は、時にはそれが逆に仇となるからです。

そういった他の就活生よりアドバンテージがあると思われる状況ほど、
本人が意識しているかいないかに関わらず、変に自信を持ってしまいます

そして、そういった状況にある就活生ほど、
『企業寄り質問』に返答する際に、

『経験』『能力』『性格』といった情報を『素養』としてではなく、
『技術』として見せたがってしまうんです。

そして、勢いづいてか、よりによって面接でやってしまうんですね。

ここで、 『技術』として見せるとはどういうことか。
これについて『志望動機』で簡単に例を挙げると、

「私にはこんな『経験』や『能力』、『性格』があるので、それらを駆使して貴社が現状抱えている○○といった問題の解決に貢献できます」

と言ってしまうことが該当します。

これはまさに「私にはすでに十分な『技術』があるのです」と言わんばかりの調子です。

そのため、このような語り口で話すことを「『技術』として見せる」と呼んでいます。

これに対して、
『素養』として見せるとはどういうことか。
同じく『志望動機』で簡単に例を挙げると、

「私にはこんな『経験』や『能力』、『性格』があるので、それらを貴社の○○という業務に活かすことができ、入社後はさらにその力を伸ばして、ゆくゆくは貴社に貢献できると考えております」

といったような調子で発言することになります。

ここでの『素養』が意味することは、まさに『伸びしろのある養うべき素質』です。

そのため、このような語り口で話すことを「『素養』として見せる」と呼んでいます。

ここで、なぜ『技術』として見せることが悪く、『素養』として見せるべきなのか。

それは、採用担当からすれば、
就活生が『技術』として見せたいことなんて、
他のそれを持たない人に毛が生えた程度のことだからです。

このことについてもっと分かりやすく話すと、
例えば、入社後、どの会社にも新入社員研修がありますね。
さらに、それだけではなく、
少なくとも入社後3年間は様々な教育制度が設けられているはずです。

このことから考えて当たり前のことですが、
企業からすれば、後の社員となる就活生には入社後、
働くにあたって必要となる、たくさんのことを学んでもらう予定であり、
就活生はしばらくの間『育て養っていく対象』なのです。

企業から見て就職活動とは、

入社後も頑張って成長してくれそうな人たちを選別するための作業であり、

企業からすれば、就活生はみんなが総じて働くにはまだまだ足りないのです。

これを前提として、改めて、
『技術』として見せた場合の例と
『素養』として見せた場合の例を比較すると、
前者がいかにまずいことをしているかがわかると思います。

しかし、実際にはやってしまっている人は結構います

不思議なことに、下手に自信を持ってしまうと、こういった言われればすぐにわかるようなことも見えなくなってしまいます。

そのため、他の就活生よりアドバンテージがあるなと思ったときほど注意が必要です。

『企業寄り質問』に答えるときは、
『経験』『能力』『性格』を『技術』としてではなく『素養』としてみせるべし。

これが何気に忘れがちだけど重要な『就職活動に必要なマインドその2』です。

マインドについては以上です。

長々と話しましたが、マインドに関する記事を最後まで読んだ読者なら、自分の中でいつでもどこでもこの図とその意味を思い出せるようになっていると思います。




それが『就職活動に必要なマインド』です。
あなたの中にすでに本質は作られました。
あとはこれをもとにとにかく行動するだけです。

次回は、エントリーシートや履歴書の『学生時代最も頑張ったこと』について、その基本的な書き方やコツについてお話します。

就職活動に必要なマインドその2(前編)|就活基礎

こんにちは、ブリキらっこです。

『就職活動に必要なマインドその1』では、
自分の過去や現在に関わる質問『自分寄り質問』にうまく答え、
採用担当に対して、自分をまるで『唯一無二のように見せる』ためのマインド(意識・考え方)についてお話ししました。

今回の『マインドその2』では、
自分と企業の未来に関わる質問『企業寄り質問』にうまく対応するためのマインドを作ります。

『企業寄り質問』の例として、代表的なものはエントリーシートや履歴書の三大質問の1つである『志望動機』がそれにあたります。

他にも面接では

「十年後の自分の未来像はどのようになっていますか?」

「あなたの研究または学んできたことは弊社でどのように役立つだろうか?」

といった質問になります。
まさに、自分と企業の未来に関わる質問です。

結論から言うと『マインドその2』のキーフレーズは、
「『技術』としてではなく、『素養』として見せる」です。

これを簡単に図として示すと、次のようになります。



就職活動に必要なマインドその2

いきなり『技術』やら『素養』やら、わけがわからないと思いますが、
今回の解説を読んだ後、あなたはきっとこのフレーズと図の意味を理解して、
『マインドその2』をマスターし、実践できるようになっていると思います。

では、さっそく始めましょう。

まず、上で述べたキーフレーズを理解するには、
『企業寄り質問』の基本的な答え方に関して、最低限の前知識が必要になります。
図に示すと赤枠の部分がそれに該当します。


よって、今回の『就職活動に必要なマインドその2(前編)』では、赤枠で示す前知識についてお話しします。

(次の『後編』で、マインドその2の本題(上図の青枠)に入ります)

まずは、おさらいとして『マインドその1』の図を見てみましょう。




『自分寄り質問』では、この図において『経験』『能力』『性格』の重なる部分を目指して答えれば『唯一無二の存在として見せる』ことを実現できるということでした。

これに対して、
『企業寄り質問』では、自身の『経験』『能力』『性格』の情報を根拠として関連付けて答えることが肝になります。

ここで、すでに『自分寄り質問』の回答で述べた『経験』『能力』『性格』を使うのが望ましいですが、難しい場合はその限りではありません

簡単に例を示すと、たとえば『志望動機』ならば、

「私は○○な性格であるため、貴社の××といった理念に惹かれました。また、私の□□の経験や■■の能力に関しては、貴社の△△といった業務に活かすことができ、さらに成長していくことができると考えております」

といった具合です。

(実際はもっとしっかりした文章であるべきですが、ここでは簡単に示しています。ちゃんとした志望動機の例はこちらから)

これをなすためには、前提として、

『自分寄り質問』に的確に答えて、
相手に十分な情報提供をしておく必要があるといえます。

また、「○○といった理念」「△△といった業務」のように答えるには
応募先の企業やその企業の属する業界の情報についてよく調べ、知っていなければいけません。

ここで必要になってくるのが『業界研究・企業研究』です。
(これらは他にも、会社選びなどにおいても重要です)

以上が前知識的な話になり、これを簡単に図で示すと、
冒頭でお見せした図の赤枠部分に該当します。



さて、ここまでの内容は、就職活動始めたての人には新しい話かもしれませんが、しばらく取り組んでいる人はなんとなくわかっている話です。

しかし、続く『後編』では、
しばらく就活に取り組んでいる人でも気が付きにくい、
『マインドその2』の本題(上図の青枠)、
『技術』『素養』について話していきます。



2019年12月25日水曜日

マインドその1のプラスα|就活基礎

こんにちは、ブリキらっこです。

今回は『マインドその1のプラスα』ということで、
前回の内容に加えて心に留めておいてほしいことを補填します。

前回の『就職活動に必要なマインドその1』では、
エントリーシートや履歴書の『頑張ったこと』『自己PR』だけでなく、
面接においても『自分寄り質問』がきた場合、
マインドその1を意識して答えることが重要であるとお話しました。

その面接を受けるにあたってですが、
即興で答える羽目に遭わないように『よくある質問』は事前に考えて対策しておく必要があります。

たくさん対策しておけば、その分類似する質問にも対応できるようになります。

ここでいう『よくある質問』というのは、ネットにたくさん転がっていますし、『みん就(みんなの就職活動日記)』といったサイトでは、特定の企業で過去に聞かれた質問などもみることができます。

私は少なくとも10以上の質問には良い返答で対処できるようにストーリーを練りました

アレコレ覚えるのが苦手なので、最重要と思ったものだけ押さえました。

しかし、

それでもたくさんアドリブをする羽目遭いました。

どうでしょう?
億劫になってきたでしょうか(笑)

でも大丈夫。心配する必要はありません。

なぜなら、もし、あなたが『自分寄り質問』の基本である『頑張ったこと』『自己PR』を、それなりに高いクオリティで仕上げられたなら、

その時には、あなたはマインドその1をすでに心得ており、

面接で聞かれるような他の『自分寄り質問』への返答を、ある程度のクオリティで量産できるようになっているはずだからです。

要は、慣れです。

よって、とにかく当面の課題は『頑張ったこと』と『自己PR』の作成にああでもないこうでもないと苦悩しながら取り組むことです。

そして、それらを作成する過程において、マインドその1を実現するためには経験』の中に隠れているあなたの『能力』や『性格』に関する情報をうまく探し出す必要があります。

この作業のことをちまたでは『自己分析』と呼んでいるのです。

(ついでに、よくある就職ガイダンスでは、『自己分析』について、ノートに自分のことを書きだすなどといった『手段』をレクチャーして、それをするにあたって必要な『マインド』をあまり解説しないので、少なくとも私はかなり苦労しました。私の経験談はこちら

では、『頑張ったこと』と『自己PR』は具体的にどのように書いたら良いのか。
また、それにあたってどのように『自己分析』を行うべきか。

それについては、次の次の回からお話しします。

ひとまず、次回は『就職活動に必要なマインドその2』についてお話して『就職活動に必要なマインド』の話にキリをつけようと思います。

以上、『マインドその1のプラスα』でした。

2019年12月23日月曜日

就職活動に必要なマインドその1|就活基礎

こんにちは、ブリキらっこです。

ここでは、就職活動に必要なマインド(意識と考え方)を作ります。

内容が煩雑にならなうように2部にわけます。
そこで、今回は『就職活動に必要なマインドその1』と題しました。

マインドその1は、
エントリーシートや履歴書の三大質問のうち2つ『最も頑張ったこと』と『自己PR』だけでなく、面接での「あなたの長所は?短所は?」「学業以外で頑張ったことは?」などの質問まで、自分の過去や現在の情報について答える質問『自分寄り質問』に対応するためのマインドです。

結論から話すと、就職活動に必要なマインドその1はこの図で簡単に説明できます。

マインドその1

当記事の解説でこの図が意味することを正しく理解できれば、
いつでもどこでもこの図とその意味することを思い出せるようになり、
就職活動に必要なマインドその1をマスターできると思います。

では、さっそく始めていきましょう。

まず、マインドリセットとして、自覚してほしいことが1つあります。

それは『自分と同じような経験をしたことがある人なんて腐るほどいる』ということです。

就職活動始めたての人、または準備不足の人、もしくは人よりレアな経験をしている人ほど、まずここで躓く人が多いです。

特に多くの学生が『自分だけ』と勘違いしやすいのは以下のような経験

「世界で誰もやってないような研究やった。または、企業の事業に関連する研究やった」

「TOEICすごく高い点数とった。すごい資格とった。学会で賞とった」

「海外留学した。海外の国を縦断した、横断した」

「ボランティア活動をした。ベンチャー企業に参加した、または立ち上げた」

少なくとも、ここで例に挙げられるくらい頭に浮かびやすい大抵の経験というのは、人によって多少違います。

しかし、それぞれ詳細はともかく、大枠の内容は似たようなものくらいにとらえておいた方が良いです。

なぜなら、あなたが自分の『経験』と他人の類似するものとの違いについて、どれだけ事細かに語ったとしても、畑違いの人間からしたら、詳細で込み入った話は煩雑でよく分からないという印象しか残らないからです。

よく分からない詳細はともかく、同じような『経験』した人なら、だいたいみんな同じってことです。

つまり、あなたがある『経験』について語っているとき、
その話の深さ浅さに関わらず、採用担当からすれば、
類似する『経験』を語った人たちとまとめて、次の図のように見えていると考えられます。

あなたとあなたと同じような経験をした人たち

多少の差はあれ、畑違いの第三者から見たら、同じような『経験』をしている人間が、同じ『経験』の枠の中にたくさんいるという状態に見えてしまいます。

(業界や企業にもよるが、特に工学系なんかは、大学で専攻した分野に進む学生の割合が多いため、実際にこのような構図になりやすい)

この同じ『経験』の枠の中で、あなたが周りと違うことをアピールしようとしても難しいのです。

先述したように、畑違いの人間からすれば、複雑で込み入った話は聞いたところで、ぶっちゃけよくわからないので、上のように一括りにされるのが落ちです。

ここで『経験』と同様に、就活で自分をアピールするための要素として『能力』『性格』が挙げられます。
これら2つの要素についても、それぞれ単品では同じことが言えます。

多少の差はあれ、自分と同じような『能力』、そして同じような『性格』の人たちを枠でくくると、それぞれ下図のようになります。


あなたとあなたと同じような能力と性格の持ち主

特に性格なんかで考えるとより分かりやすいです。
たとえ、あなたが採用担当だったとしても、
「私は協調性のある人間です!」と一言で自己紹介されたら
「いやいや、そういう人って結構いるでしょ…」となるでしょう。

よって、上の3つの図からは、

あなたと同じような『経験』をした人は腐るほどいるし、

あなたと同じような『能力』の持ち主も腐るほどいるし、

あなたと同じような『性格』の持ち主も腐るほどいる

ということがよくわかります。

現実は悲しいですね。

つまり、どれか1つで勝負しようとしたって有象無象に埋もれてしまう

負けて当然なのです。

しかし、まだ希望はあります。

もしここで、あなたが『経験』『能力』『性格』をうまく組み合わせて自己アピールできたなら、図はこのようになるのです。

『経験』『能力』『性格』をまとめてアピール

この図からは、たとえ、

あなたと同じような『経験』をした人が腐るほどいて、

 あなたと同じような『能力』の持ち主も腐るほどいて、

 あなたと同じような『性格』の持ち主も腐るほどいるとしても、

自分が3つの輪が重なる部分にいるとして考えた場合、
自分自身がまるで数少ない人間のうちの1人であるように感じませんか?

そうです。

つまり、就活の選考においても、この3つの輪が重なる部分に自分がいるということを示すことができれば、

あなたは採用担当に対して、自分自身をまるで『唯一無二の存在のように見せる』ことができるのです。

これを実現するためには『経験』『能力』『性格』をバランスよく組み合わせることが必要であり、エントリーシートや履歴書の『頑張ったこと』と『自己PR』の作成において目指すのは、まさにここです。

そして冒頭でも触れましたが、これは面接でも求められてきます。

たとえば、

「あなたの長所は?短所は?」

「学業以外で頑張ったことは?」

「あなたを動物で例えると何ですか?」

ような変わった質問においても。

こういった、企業とは関係しない、自分の過去や現在に関する『自分寄り質問』に答える場合、全てにおいてこの図で示す『経験』『能力』『性格』のバランスを意識して答えることが必要なのです。

各要素と自分寄り質問

あらゆる『自分寄り質問』に対して、このマインドその1を実現できる人間が、
有象無象の中で埋もれることなく、最後まで生き残り、そして勝つ

と、私は信じて就職活動をしていました。
いかがだったでしょうか。

以上がマインドその1の基本的な内容でした。
次回はマインドその1のプラスαについてお話します。

就職活動に必勝法はない|はじめに

こんにちは、ブリキらっこと申します。

初投稿は何にするか迷いましたが、就職活動について話すことにしました。
時期がちょうど良いですし、私自身、忘れないうちにまとめてメモっておきたいです。

タイトルにも書きましたが、就職活動に必勝法はありません。たぶん。
なぜわざわざこんなことを言っているかというと、
私が就活始めるときに最初に検索したのが「就活 必勝法」だったからです。
同じような人いますかね(笑)
しかし、少なくとも私が知りうる範囲では、
就活に必勝法なんてないんですよね。

ただし、限りなく勝率を上げる方法ならあります。

よって、その勝率を上げる方法について、今後はお話していこうと思います。
私なりに分かりやすいように頑張りますので、お手柔らかにお願いします。
先に言っておくと重要なのは、マインド(意識・考え方)です。
胡散臭いですかね(笑)

少しでも信用してもらうために、私の就活戦歴を述べておくと、
ちゃんと面接を受けたのは9社で、そのうち6社から内々定をいただきました。
9社の内訳として、
内々定大手4社中堅1社中小1社
最終選考辞退が中小1社二次選考落選が中堅2社
といった感じで、いずれもメーカーです。

どうでしょうか。
程よく失敗して、わりと悪くない勝率ではないでしょうか(笑)
「10社、全部受かりました!」とかいう人より、ある意味信用できませんか?

まま、というわけで、
これくらいの勝率をあげるのに身に着けたマインドやスキル、
それから落選した2社の失敗から学んだことについて、
今後、少しずつ投稿していきます。

当然、人によってハマるハマらないはあると思いますが、
読んでいただいて、少しでもお役に立てれば幸いです。

続き≫『就活のすゝめ』シリーズ 説明書